vSphereおたくというほどでもないが、vSphere 8 U2がリリースされたので、vCenterが載っているESXだけアップグレードをしてみた。調べてみると無償版のESXも評価版のvSphereもvSphere 8 U2になっていた。あとはVMUGの配布もU2になってくれれば。
ちなみに、今回は、VMware FlingsのUSB NICのドライバーもvSphere 8 U2のものがリリースされていた。基本的にバイナリが手に入ればアップグレードをしても問題なさそう。
閑話休題
vSphereを扱う上で、インストールしておいたほうがいいコマンドラインユーティリティを列挙してみる。
- ovftool
- govc
- PowerCLI (PowerShell)
- esxcli
- VMware Workstation
とあたりだと思う。以下に詳しくインストール方法まで記載してみる。インストール方法は、Ubuntuをベースに記載している。今のWindowsはUbuntuも動くので。
ovftool
VMware WorkstationやVMware Fusionにも同梱されている。ただし、最新版は別途いれておいたほうがいいかもしれない。
VMware WorkstationやFusionだとあまりありがたみを感じないが、vSphereに対して使っているか使っていないかは、青春18きっぷで大垣夜行を使って、大阪へ行くか、新幹線のぞみで大阪に行くぐらいかの違いがある。業務で言えば、ovftoolを使っていないということはもはや仕事放棄をしているに近い。ただし、コマンドラインで引数が大量に必要なので、事前にコンフィグファイルを設定しておくか、パラメータをメモしておく必要がある。
インストール方法
ダウンロードする場所によって、Zipで落とせたり、bundleファイルで落とせたりする。Bundleファイルは、My VMwareアカウントが必要なので、Zipで落とす。
curl -OL https://vdc-download.vmware.com/vmwb-repository/dcr-public/8a93ce23-4f88-4ae8-b067-ae174291e98f/c609234d-59f2-4758-a113-0ec5bbe4b120/VMware-ovftool-4.6.2-22220919-lin.x86_64.zip
unzip VMware-ovftool-4.6.2-22220919-lin.x86_64.zip
rm -rf /usr/local/ovftool
rm -rf /usr/local/bin/ovftool
mv ovftool /usr/local/
ln -s /usr/local/ovftool/ovftool /usr/local/bin/ovftool
rm -rf Mware-ovftool-4.6.2-22220919-lin.x86_64.zip
govc
VMのクローンや構成変更がコマンドラインでできる。自分は、設定を入れ込んだVM構成でクローンしたり、HDDを増設するのに使っている。得にクローンをする場合、VM名が大文字、小文字でばらついたりするのを防ぐことができるのでものすごく便利
インストール方法
curl --retry 10 --retry-delay 3 --retry-connrefused -s -S -L -o - "https://github.com/vmware/govmomi/releases/latest/download/govc_$(uname -s)_$(uname -m).tar.gz" | tar -C /usr/local/bin -xvzf - govc
curl --retry 10 --retry-delay 3 --retry-connrefused -sSL https://raw.githubusercontent.com/vmware/govmomi/master/scripts/govc_bash_completion -o /etc/bash_completion.d/govc
PowerCLI
vCenterの設定を操作するには、やはりPowerCLIが必要。
インストール方法
apt install -y wget apt-transport-https software-properties-common
wget -q "https://packages.microsoft.com/config/ubuntu/$(lsb_release -rs)/packages-microsoft-prod.deb"
dpkg -i packages-microsoft-prod.deb
rm packages-microsoft-prod.deb
apt update
apt install -y powershell
pwsh -c "Install-Module -Name VMware.PowerCLI -Force -Scope AllUsers"
インストール後に以下をやっておくことをお勧めする。
Set-PowerCLIConfiguration -Scope User -ParticipateInCEIP $false
Set-PowerCLIConfiguration -InvalidCertificateAction:Ignore -Scope user -confirm:$false
excli
リモートからesxcliの実行ができる。(あまり使っていない。)
インストール方法
curl -OL https://vdc-repo.vmware.com/vmwb-repository/dcr-public/e36c0c36-2dee-4f3c-9ed3-fcf719f4ed81/88ed011c-74ea-4afd-b7eb-d9fab49f7a46/esxcli-8.0.0-22179150.tgz
pip3 install esxcli-8.0.0-22179150.tgz
VMware Workstation
番外編。vSphereを使う時にコンソールとして、VMware Workstationを使うのは便利。今のWindowsではある程度仮想マシンが動いてしまうので、VMware Workstationの用途はちょっとしたインストール、設定確認程度で、vSphereがあるなら構成をガチガチにすることはないし、Nest ESXはVMware Workstationで立てようとすると、Windowsの多くの機能が動かなくなる。(というかNest ESXをVMware Workstationを使うのを技術的にも知識の収集の面でもやめたほうがいい。)
ただ、vSphere 8 U2環境の場合、VMware Workstation Tech Preview 2023がいいと思う。vSphere 8 U2もTech PreviewもHardware Versionが21なので。
https://blogs.vmware.com/workstation/2023/07/workstation-tech-preview-2023.html
基本的にWindows11+Ubuntuで構築できるはず。こう言ったコントロールセンター的な環境を用意しておくと便利。また、コマンドライン系のツールを使う場合、コードとして管理しておくと仕事の効率がかなり上がる。プログラムコードとは言えないけど、メモをしておくといい。また、他の人に手順を伝えるときも、ちょくちょく画面やメッセージが変わるスクリーンショットベースのドキュメントよりも、あまり変化がなく、テキストベースで記録を残せる、人に伝えられるコードベースのほうが絶対便利なんだが。。。インフラ系の人は未だ、キャプチャーエクセルが大好きなので難しいかもしれない。。。