vCenter環境にKMIPを登録する

投稿者: | 9月 3, 2023

以前、別件で少し設定したことがあるのだが改めて試してみる。結論としては、かなり簡単なので標準的に設定をしてもいいと思う。KMIPサーバが立てっぱなしにできるのであれば。

 

以下のユースケースの場合、Key Providerの登録が必要となる。

  • HDDの暗号化
  • vTPM (Windows11で必要となる)

 

今回は、vCenterにKey Providerを登録してみる。vCenter 7U3nとvCenter 8U1cで確認をしている。

Key Providerの登録は、vCenterのSecurityで登録ができる。

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Native Key ProviderStandard Key Providerが選べる。

 

Native Key Provider

特にKey Providerを別に立てる必要はなく、vCenterの中で閉じて使えるもの。

物理マシン側には、ハードウェアTPMモジュールはあってもなくても構わない。またESXのライセンスは、Enterprise Plusが必要。

導入方法は簡単なので、他のページに譲るが、注意点としては、ハードウェアTPMが付いていないサーバを利用する場合は、以下のチェックを外して登録する必要がある。

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登録後、Keyファイルをダウンロードすることで利用が可能になる。しかし、ここに1つ盲点が。。。VMを作るESXはクラスタに登録されている必要がある。

クラスタに入っていないESXでWindows11の仮想マシンを作成しようとすると以下のエラーが表示される。

A general runtime error occurred. Key provider キー名 is not compatible with the host ESXホスト名. Reason: “The host does not support Native Key Provider.”

Windows 11を使おうとしたESXはクラスタのメンバーではなかった。

 

Standard Key Provider

外部のKey Providerを利用するもの。多くが有償製品だが、無料で動くPythonモジュールもある。

pykmip https://github.com/OpenKMIP/PyKMIP

Pykmipのドキュメント https://pykmip.readthedocs.io/en/latest/installation.html#building-pykmip-on-linux

以下のページには、Dockerで立ち上げる方法が記載されている。Dockerのほうが簡単。必要となるリソースもごくわずかである。

https://williamlam.com/2016/12/kmip-server-docker-container-for-evaluating-vm-encryption-in-vsphere-6-5.html

vSphere 6.5での記事だが、vSphere 7U3nや8U1cでも利用できた。自分は管理がめんどくさかったので、常時稼働させているQnapのDockerで立てた。

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pykmipは設定不要。ログには、Not implementedと出たりするが、特に問題はない。もちろん、物理マシン側には、ハードウェアTPMモジュールは不要。

vCenterの登録は名前とIPアドレス、ポートだけである。

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Key Providerが登録できない場合、 Password protectionを確認する。ブラウザのパスワード補完でパスワードが入ってしまっている場合がある。その場合、パスワードを削除してあげれば登録ができる。

以下の赤枠を削除。

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この方法の場合、ESXはクラスタのメンバーである必要はない!よって、KMIPサーバを建てられるのであれば、外部KMIPのほうが、ESXの構成に依存しないので便利かもしれない。

 

それにしてもNative Key Providerは、ESXがクラスタメンバーではないと動かないのは盲点だった。

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